WSBバイオ/職業指導員
直井海人さん
絶対になくならない、福祉という仕事。

利用者として通っていた 弟の成長を強く実感。

 高校を卒業してから、自動車関連の工場で10年間働きました。転職のきっかけは、弟の存在。弟はWSBバイオの就労継続支援事業所に、利用者として通っていた時期があり、その話を聞いていたので、僕もこの業界のことはある程度知っていました。弟はここを卒業し、晴れて一般就職。その後、今度は職業指導員という立場でWSBバイオへ戻ってきて、ここで働いています。弟が働き出した頃から職場の話をよく聞いていて、僕も興味が湧いてきました。
 弟は元々あまり自分から率先して話すタイプではなかったのですが、ここに通っているうちに、少しずつ変わっていくのがわかりました。少しずつ自分のことも話すようになり、今では仕事の内容だけでなく、やりがいや責任感についてもよく語るようになりました。プラス思考な言動も、とても増えたと思います。ずっと弟と一緒に住んでいて、成長していく弟を見ながら「人ってこんなに変われるんだ」と、とても驚きましたし、同時に職業指導員という仕事に対して「他人の人生を変える可能性もある、すばらしい仕事」というイメージを持つようになりました。

未経験でも、思い切って 飛び込んでよかった。

 現在僕は、WSBバイオの就労継続支援A型事業所で職業指導員として勤務し、利用者さんの支援・指導にあたっています。作業内容はしいたけの栽培や、クレソン・サニーレタスなどの栽培や収穫、出荷準備などです。利用者さんの様子や作業内容は、日誌に書いて職員同士で共有しています。
 「人と関わる仕事」に対して、興味や憧れはありましたが、ずっと製造業一筋だったので、異業種への転職は少し不安もありました。これまでは上司の指示のもとで黙々と作業を遂行するのが当たり前だったので、ここへ来ていきなり「利用者さんを指導する立場」になり、戸惑うことももちろんありました。特に働き始めた頃は、利用者さんたちとどう接していいかもわからなかったのですが、現場にはベテランの先輩方がたくさんいるので、いろんなことを質問・相談しながら、日々吸収しています。皆さん、丁寧にわかりやすく教えてくださったり、ちょっとした相談にも親身になって考えてくださったりと、とても恵まれた環境だと思います。職員同士で協力し合い、シェアしながらみんなで進めていく仕事は勉強になりますし、何よりとても楽しいです。

卒業がゴールじゃない。 未来を見据えた関わりを。

 利用者さんにストレスを感じずに仕事してもらえるように、そしてその仕事にやりがいを持ってもらえるように、いろいろと工夫を凝らしています。利用者さん同士にも、合う・合わないという相性があるので、職員が配置の仕方や役割分担を考え、皆が気持ちよく仕事できるような環境をつくることが大切。なかなか一筋縄ではいかず、大変なこともありますが、一人ひとりを見ながら、計画をしっかり立て、利用者さんにとって仕事しやすい職場環境を整えたいと思っています。そのうえで最も重要で、最も難しいのが、僕たち職員が、利用者さんとの信頼関係を築くこと。なかなか打ち解けられなかった利用者さんから、ふと相談を受けたり、頼ってもらえたときは、信頼関係が少しずつ構築できたのかも…!と嬉しくなります。
 利用者さんの卒業は、とても嬉しく、頼もしい一方で、ほんの少しの寂しさも感じます。この就労支援という仕事は、卒業がゴールではありません。卒業し、無事に一般就労したあとにこそ、彼らの描く人生が続いていきます。ここでも、卒業後も、少しでも多くの成功体験が積めるよう、少し先の未来のことまで考えて、日々関われる職業指導員になりたいと思っています。

いつか、独立したい。 できることから一歩ずつ。

 日々の仕事で大切にしていることは、利用者さん一人ひとりをしっかりと見て、熱意を持って接すること。例えば、あまり話さない利用者さんでも、胸の内にはいろいろな感情を抱いていて、ふとした瞬間に表情や仕草に出たりするんです。かつて、あまり話さなかった頃の弟と関わるときに常に思っていたことなんですが、とても静かに笑ったり、怒ったりしている人もいるんですよね。何気なく見ていると気づけないんですが、やはりいつも一番近くにいる僕たちがそれをキャッチして、どんな些細なことにも気付いてサポートしていくことで、利用者さん自身も、自分の想いを少しでも発せるようになるんじゃないかと思っています。利用者さんの心の奥底にある想いを汲める、そんな職業指導員になりたいです。
 今後は「サービス管理責任者」の取得も視野に入れ、いずれは独立したいと考えています。福祉の仕事は、これから先も絶対になくなりません。むしろ、今後さらに必要とされ、発展していく仕事。これからもたくさんの経験を積み、知識をアップデートして、この福祉業界を大きくしていく存在になりたいです。

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